恋愛の入り口を間違えると…

ーー勘違いしてはいけないこと

 

一目惚れは恋愛の始まり…という話を聞くと思います。結論から言うと一目惚れから入る恋愛ほど危険なものはないと言っても過言ではありません。なぜなら、女性が男性に抱く一目惚れは、いわゆるイケメンやハンサムなど外見的な要素に限らず、お金やスタイル、紳士的な態度などトータル含め一目惚れしているからです。言ってしまえば、女性が最初に惚れ込む男性は「完璧な人」ということ。なので必要以上に異性を評価したり買い被ったりするのが「一目惚れ女性」の特徴なんです。

 

プラトンの著書「饗宴」には、非常に興味深い寓話があります。太古、人間は顔が2つ、手も足も4本ずつある姿だった。ところが人間が悪さばかりするので神が怒って体を真っ二つに引き裂いてしまいました。顔が1つ、手足が2本ずつの身体にされた2人の人間は、また元の1つの身体に戻りたくて求め合う、これが愛し合う2人の始まりだと言われています。ただプラトンはこの内容を否定しており、人間は不完全なものは求めず、完璧なものを求めるはずだ、と。だけど完璧なものはこの世にはないから永遠に追いかけることになるのだ、これが愛(プラトニック・ラブ)の本質だと説いたのです。

 

理想を追い求める姿は、まさに純愛です。男性が容姿の良い子を選ぶように、女性には理想の男を本能的に嗅ぎ分ける能力が備わっています。特に月経が始まり、赤ちゃんを産める年齢になれば一段とその傾向が強くなります。男は太古から狩猟型の考え方で、1度追い求めたものは2度と手放したくないという、強い独占欲、所有欲があります。逃した魚は、再び追いかけて捕まえます。これがエスカレートすると、「ストーカー」「痴漢」にまで発展し、さらに関係をこじらせてしまいます。一方、女性の場合は、男性から擦り寄ってくるのを期待し、受け身の姿勢をとる傾向があります。そのため、男性と比べて独占欲に欠けるのです。さらに女性は可愛い子孫を残すためにより「完璧な男」を求める傾向があります。そうなると男性の理想値がぐんと高まってしまい、結婚はおろか出会いすら難しくなってしまうのです。

 

ーーなぜ浮気や不倫が多いのか

 

今、日本には数多くのカップルや夫婦がいます。しかし、そのほとんどの夫婦は関係が冷え切っています。それはなぜでしょうか。理由は簡単です。先ほど挙げたプラトンの完璧なものを求めようとする、「自分にとっての理想像」が新婚生活を通すうちに崩れてしまった、というのが大きいでしょう。男性が自分の容姿に気を遣わなくなった、悪口が多くなった、2人で旅行に行かなくなった、セックスレスの関係になった等… 様々な原因が挙げられると思いますが、そうなると今度は別の完璧な男を探そうとするわけですよね?しかし完璧な人間はほとんどいないので、結局ダメ男との関係性や深みにずるずるとハマっていき… 当時抱いていた男性への「一目惚れ」は付き合ってからすぐに別の対象へと向いてしまうわけです。

 

一目惚れから入る恋愛… もちろん全員がとは言いませんが、そのほとんどは長続きしないということを覚悟したほうがいいでしょう。そのため、今では夫婦の形も人それぞれであり、配偶者との合意のもと複数の相手と交際する関係性「オープンマリッジ」の手法が見直されつつあります。一途にその人を愛すオンリーワンの恋愛を求めるのか、それとも複数の交際相手を愛すよりオープンな恋愛を求めるのか、それは皆さん次第です。頑張ってくださいね。