サイレント・ラブ

ーーサイレント・ラブ

 

今日、辻堂の109シネマズの劇場で浜辺美波&山田涼介W主演の「サイレント・ラブ」を観に行きました。

予約したのは昨日ですが、今日は予約を取るより当日チケット発券して観にくる人が多かったので思った以上に席は埋まってました。

私の住む所から電車で3本、徒歩ですぐ…といった場所にあり比較的アクセスは良いほうです。

最後に見た劇場版作品がマリオだったので、今回の作品とかなりの温度差がありましたね(笑)。

ポップコーンはLサイズではなくMサイズを買いました。

映画の上映時間は2時間ほどと予想、ポップコーンが尽きる前に終わってしまうのではないかと思い、今回は少なめの量を選びました。

そして早速席につき、映画が始まるまでの予告や宣伝CMを大型劇場スクリーンでじっくり堪能。

10分ほどすると劇場が暗くなり、フジテレビ提供の文字表示とともに、サイレント・ラブ上映の幕があけました。

ここからはサイレント・ラブを観たままの感想をひいき目なしに書いていきます。

ネタバレ注意なので、まだ未視聴の方はここでUターンしてください。

 

ーーサイレント・ラブのあらすじ

 

1人、杖を持った美女が飛び降り自殺をしようとしましたが、その直後に清掃員の格好をした人に止められ、未遂に終わりました。

その清掃員の名前が蒼(山田涼介)。

自殺しようとした美女の名前が美夏(浜辺美波)。

どうやら美夏は過去に交通事故に遭い、手の自由を失ったばかりか視力までも奪われてしまい、絶望に打ちひしがれていたようです。

夢であったピアノの演奏もできず途方に暮れていた頃…

自殺未遂を起こし周りを騒然とさせました。

そのとき身につけていた鈴を落とし、その鈴は蒼の手に渡ります。

そして病院の診察を終え、いつもの日常に戻ると鈴の鳴る音が聞こえたのでその持ち主が蒼ということに気がつきます。

同時に、自分の自殺を止めてくれたのが蒼だったこともわかります。

2人は互いに障害を抱えており、1人ではとても満足に身動きとれない状態でした。

美夏は目が見えない、蒼は口をきけない、といった具合です。

そのため、2人はジェスチャーや手の甲を叩いた数によってYESかNOを判断し意思の疎通を図っていました。

美夏はいつしか蒼に好意を寄せるようになり、蒼のことを音大生だと勘違いしてしまいます。

しかし蒼は自分が清掃員であることを恥じており、美夏にとてもそれを言えませんでした。

蒼は美夏のピアノを練習する姿に心打たれ、夢を叶えさせるために背中を押してあげたいという願望を抱き、本来であれば立ち入り禁止の旧講堂の鍵を開け、美夏にピアノを練習させます。

そして美夏は蒼の演奏が聴きたいと申し出ましたが、蒼は悩んだ末に音大の講師である北村(野村周平)と出会い、金を払う対価として北村にピアノを演奏させることにします。

もちろん美夏はそのことを一切知りません。

さらに蒼の友人であったけいすけは北村から金を取られているシーンを目撃しており、「蒼が北村に脅迫されている」と誤解してしまいます。

その後、蒼は美夏が杖をついて帰宅するたびに向かい側から来る歩行者を美夏に当たらないよう誘導したり、後ろから美夏を見守るように尾行します。

金持ちの家出身であり、音大の講師まで務めていた北村からドライブに誘われ、美夏も加えて3人で海沿いに行きます。

その際に雨が降ってきたので近くのカフェで雨宿りし、蒼が店主を呼ぶために外に出ていきました。

その後に北村は美夏がよく口ずさんでいたメロディをピアノで弾き、ここで初めて美夏が北村が蒼に代わってピアノを演奏していたことに気づきます。

さらに北村に好意が芽生えたのか美夏に口付けをし、その瞬間を見てしまった蒼は一目散にカフェを飛び出し、冷たい雨が降りしきる路面上で泣き崩れるのでした。

後日、北村は蒼のフリをして演奏したことを美夏に詫びました。

その直後に黒いバンに乗った不良組に美夏と北村は突然連れられ、行方知れずになってしまいました。

これは蒼の友人であるけいすけが仕組んだもので、「お前から金を巻き上げている北村に暴行を加えろと賭博場の男たちに指示した」と蒼に伝え、それを聞いた蒼はバイクで2人のもとに突っ走ります。

そこで警察の足止めを喰らうも蒼は検問を強引に破り、2人のもとへと直進しました。

2人が連れられた廃墟では、不良組から暴行を受ける北村の姿があり、貧乏人の辛さをたっぷり味合わせるために北村の右手の甲にドリルを突きつけ穴を開けます。

これでピアニストとしての夢は閉ざされてしまい、それを見た美夏が鉄パイプで不良組に襲いかかりましたが、視力の悪さが災いして北村を殴ってしまいました。

北村は意識不明の重体に陥り、蒼がそのタイミングで駆けつけます。

美夏は事態を飲み込めないでいました。

しかし蒼は鉄パイプに付着した指紋をふき、自分が罪を背負う形で警察に逮捕されました。

その後蒼は刑務所に入れられ、美夏との面会の際に「私が北村さんを殴ったんだよね?」と質問されましたが、蒼はアクリル板を2回叩き、NOとはっきり答えたのです。

美夏はそれが嘘だとすぐにわかり、罪の意識から泣き叫びます。

そして蒼の友人であるけいすけが美夏に手紙を渡し、最後に「俺のことは忘れて幸せになってほしい」と綴られていました。

けいすけは友人の蒼が美夏を庇ったことで刑務所に入れられたことを恨み、美夏に対して「2度と関わらないでほしい」と強く言い放ちました。

美夏はその場で途方に暮れました。

しばらく経ち、美夏の視力はだいぶ回復していました。

怪我が治った北村に会いに行き、蒼がすでに出所していることを伝えて蒼の居場所を教えます。

そして運命の日…

美夏は清掃現場に足を踏み入れて作業員たちを怒らせるも「蒼(あおい)さんはいますか?」と必死に何度も連呼しました。

声を聞いた蒼は隠れようとしますが、不意に落としてしまった鈴の音色で美夏にバレてしまいます。

美夏は蒼のもとへ走る。

トラックが来た。

蒼が美夏を助けた。

どこか既視感のある光景を見せつつ、最後は泥の水たまりの上でキスを交わし切なくも美しいラブストーリーは幕を閉じることになりました。

 

ーーサイレント・ラブの感想

 

最初は物語やストーリーがうまく掴めず、頭が混乱していたのですが徐々に物語が核心へと近づくにつれて理解できるようになってきました。

2人が障害持ちであること、賭博やカジノなど違法なことに手を染めているシーンや、チンピラ不良との取っ組み合い喧嘩など、とにかくシリアスな作風が目立ちます。

特に途中、目を覆いたくなるような生々しい描写もあり、初見の方は閲覧注意です。

浜辺美波演じる美夏は目が見えないという設定ですが、山田涼介演じる蒼は言葉が話せないという、これまでになかった映画のパターンです。

最後2人が結ばれるシーンが唯一の救いでしたが、やはり切ないです…

映画館にはシクシク…という声が聞こえてきて、ああ、今泣いてる人いるんだなと感じてしまいました。

かくいう私も途中からうるっとして、必死に涙をこらえていました。

身体に障害を持つ男女同士が、必死に手を取り合い、前向きに生きていく群像ラブストーリー。

少しダークファンタジーな雰囲気が漂っていましたが、夢に向かって努力する美夏、それを陰ながら支える蒼などわずかな希望や光が感じられる良作品だと思っています。

2人の演技力も圧巻で、暗い表情から明るい表情になるまでの絶妙な変化がまさしく天才的でした。

映画が終わった後もしばらく余韻が残り、切ない気持ちを引きずったまま帰路につきました。

最後に2人が結ばれて本当に良かったです。